練習に使うペンの選び方
ペン字を練習する際には、使用するペン選びも重要になってきます。ペン先(筆先)の入り方や強弱のつけ方が、分かりやすいものとそうでないものがあるからです。
上達してくれば、「弘法は筆を選ばず」で、どのような書き味のものであっても調節ができるのでしょうが、ペン字練習が初心者の方はやはり、線の強弱が出易いものがお勧めです。
ただ、書き味の好みもありますので、いろいろペンの種類を試してみて、気に入った物を使用するのが良いと思います。ご自分に合ったペン選びをしましょう。
あくまでも、私個人のペンの書き味のまとめです。ご参考程度にどうぞ。
鉛筆(えんぴつ)
ペン習字といえばまずは鉛筆からではないでしょうか。子供のころからのなじみのあるペンですよね。
鉛筆の書き味の特徴としては、力の入れ具合が線質に出易いため、線の美しさを練習するのに適していると思います。ペン字の練習であれば、濃く、やわらかめの鉛筆をお勧めします。
私が子供の頃からペン習字で使用してきたのは、6B鉛筆です。
好みがあると思いますが、あまり硬めの芯では、線の強弱の練習が難しいかと思います。
鉛筆は硬度によって描線の太さや濃淡を調節することができます。硬度の違いによって、細かいディテールから柔らかいシェーディングまで幅広い表現が可能です。これは書き物だけでなく、芸術作品から技術図面まで、さまざまな用途に対応できる重要な特徴です。
また、鉛筆はその軽量でシンプルな構造から、非常に使いやすい道具です。書く際の操作感が自然であり、初心者から上級者まで幅広く使われています。学校では、鉛筆は子供たちの文字を練習する最適なツールとされています。字形の正確性や筆記の練習に適しており、教育的な面でも重要な役割を果たしています。
油性ボールペン
油性ボールペンには安くていろいろな書き味のものがあるので、何種類かお試しになることをお勧めします。普段使用する機会が多いので、ペン字を練習する際にも積極的に使用していきたいところです。
ダマが気になるところが難点でしょうか。
水性ボールペン
水性ボールペンは、油性ボールペンほどではありませんが、それなりに使用頻度の高いボールペンです。
個人的には、書き味の特徴としては、細めの水性ボールペンだと強弱がつけにくい気がします。
一方、太めの水性ボールペンはハガキの宛名書きなど、厚手の用紙に文字を書く際に愛用しています。これも書き味で好みが別れるところだと思いますので、どちらもお試し下さい。
ボールペンは、インクが滑らかに流れる特性があり、書き始めから終わりまで安定した書き味で練習できるのが特徴です。特に、定期的なインクの補充が必要ないため、連続して書く場合に便利だと思います。
また、多くのボールペンは使い捨てであり、比較的低価格で購入できるので、長期的なコストも抑えやすいです。書類などはボールペンを使うことが多く、ペン字の練習として最も需要のあるペンタイプですね。
万年筆
最近のペン字の流行りと言えば、万年筆でしょうか。価格的には少し高いかもしれませんが、字がきれいに書けるようになってくると、万年筆を使用して書くのが楽しくなります。
ボールペンなどと比較すると、ペン先に特徴があり、より滑らかな字が書けます。
後でご紹介する「つけペン」も特徴的には同じ感覚ですが、普段の利便性を考えるとこちらが上でしょうか。強弱が付け易く線が美しいので、ペン字練習に慣れた頃に使用してみるのもいいかもしれません。
万年筆の書き心地は本当に気持ちのよいものです。ペン先から滑らかにインクが流れ出る感覚は、書くこと自体を楽しくさせてくれます。
また、万年筆には文化的な価値もあり、書道や手紙の文化を尊重する方にとっては魅力的なアイテムなのではないでしょうか。
万年筆は個性的なモデルも多く、デザインや素材のバリエーションが豊富です。自分の好みやスタイルに合わせて、特別な一本を見つけることができる点も魅力といえますね。
つけペン(ディップペン)
ペン字の王道。美しい線質がかけます。「ディップペン」とも呼ばれています。
つけペンはそのペン先にインクをつけて使うため、非常に繊細な書き込みが可能です。ペン先の形状や硬度によって、異なる線の太さや質感を表現することができ、特に書道やカリグラフィーなどで活用されています。
また、つけペンは様々な種類のインクを使用することができるのも特徴です。なので、色や質感によって表現の幅が広がり、独自のスタイルや個性を出すことが可能です。
一方で、少し癖がありペン先が紙にひっかかったりするので、慣れるのに時間を要します。そのため、気軽に始める字の練習には向いていないかもしれませんね。
字が上手くなって、自信がついた方はぜひチャレンジしてみて下さいね。